カナリアとルフレーブ

地上0mから山中への階段

一気に登ろうとも息がきれ

どこまで登ればいいのか?

ふと後悔よぎったところで

程よく神社が現れて

ひとやすみ

その鎮座するお妃様の脇を抜けると

すぐ山頂だった


そして広がる

鮮やかなカナリヤ色の絨毯

淡い空、藍の海



風そよそよ

どこまでも、どこまでも

一帯に漂う

花の甘い甘い匂いとグリーンのノート

ふと蘇るのが

ルフレーブの白ワイン

”ピュセル”


キャップシールはカナリア色だ

いやいや、そうじゃない




『さねさし相模の小野に燃ゆる火の

火中に立ちて問ひし君はも』


日本最古の恋物語だという

吾妻の神様は無償の愛を貫いた情熱的な妃

穏やかな海と

そして平和を

今もずっと願っている



2022年2月16日 吾妻山公園にて


♬音のイメージ

Clara Becker / Pétalas

クララ・ベッケル/ペタラス



ベンジャミン・タウブキンのさざなみに揺れるようなピアノの旋律から
クララ・ベッケルの優しく温もりある美声。
ブラジルの牧歌かのような演奏が穏やかな気持に包まれます。

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